アメリカ生活いろはのい

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『 レイバー・デー(Labor Day)/労働者の日 』2017

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今日は、アメリカ合衆国が定める連邦政府の祝日のひとつでもある『 レイバー・デー(Labor Day)/労働者の日 』です。そのため、娘の学校も旦那の仕事もお休みです。なので月曜日なのに日曜日な気分です(笑)


「 労働者の日 」ということで、日本でいう「 勤労感謝の日 」と同じなんだろうとずっと思っていました。でも気になって調べてみたら、「 じつは違う!(◎_◎;) 」ということが判りました。。。


せっかくなので、その違いとレイバー・デー(Labor Day)について書きたいと思います。


レイバー・デー(Labor Day)とは


レイバー・デー(Labor Day)は、「労働者の日」の意で、アメリカ合衆国において連邦政府の祝日の一つで、9月の第1月曜日と定められている。



レイバー・デーはアメリカではパレードを通じて「同業者・労働組合の強さと団結精神」を示し、労働者とその家族を祝い、伝統的には夏の終わりを象徴するものとなっているようです。


そのため「 休養とパレードの日 」として見なされることが多いとか。1882年9月5日に最初のパレードがニューヨーク市で行われたようですが、その時はまだ祝日ではありませんでした。


労働者の暴動がキッカケで連邦政府の祝日に

クリーブランド大統領が、1894年に起きた労働者の暴動によるプルマン・ストライキ(Pullman Strike)をキッカケに、さらなる暴動が起きることを懸念し、レイバー・デーをアメリカにおける労働者の祝日とする連邦政府の祝日として法案で成立させたとのことです。


しかも、この法案は全会一致で議会を通過して、プルトマン・ストライキが終わったわずか6日後には成立したそうです。


プルマン・ストライキ(Pullman Strike)について詳しくは、ジョージ・プルマン - Wikipediaで説明されています。


メーデー(May Day)と揃えなかったワケ

既に存在していた国際的な労働者の日(1886年5月1日が起源)であるメーデー(May Day)と揃えるのは、ヘイマーケット事件(Haymarket Affair)を連想させる恐れがあり、暴動の記憶を再び呼び起こしかねないと考えていたからだそうです。


ヘイマーケット事件(Haymarket Affair)について詳しくは、ヘイマーケット事件 - Wikipediaで説明されています。


アメリカンフットボールシーズンの始まり

なんと!アメリカ人が大好きなアメリカンフットボールであるNFLとカレッジフットボールが、このレイバー・デーの前後に開幕するんです。


カレッジフットボールでは、最初のゲームをほとんどがレイバー・デーの直前の週に行うそうですが、NFLにおいては、伝統的にレイバー・デーの翌日にあたる火曜日に開幕戦が行われているそうです。私はあまり興味がないので、まったく知りませんでしたが。。。


勤労感謝の日とは


勤労感謝の日(きんろうかんしゃのひ)は、日本の国民の祝日の一つである。日付は11月23日



1948年(昭和23年)に「勤労をたつとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう」ことを趣旨として制定されました。ちなみに「 たつとび 」の意味は、漢字で「尊び」もしくは「貴び」 と書き、「尊いものとして敬う」、「価値あるものとして重んじる」ということだそうです。


農業国家である日本は、古くから神々に五穀の収穫を祝う風習があり、収穫物に感謝する大事な行事として飛鳥時代の皇極天皇の時代に始まった新嘗祭(にいなめさい、しんじょうさい)の日が起源となっているそうです。


第二次世界大戦後のGHQの占領政策により天皇行事が改められた

第二次世界大戦後の1948年当時、日本はまだ米軍の占領下にありました。そのため占領軍は国家神道と結びついた新嘗祭を危険視していたそうです。


そこで当時、力をもっていた占領軍の左派勢力は、アメリカの『 労働者の日であるレイバー・デー(Labor Day) 』と『 感謝祭であるサンクスギヴィング・デー(Thanksgiving Day) 』を併せた『 レイバー・サンクスギヴィング・デー(Labor Thanksgiving Day) 』という祝日を考案しました。


これを和訳したのが『 勤労感謝の日 』であり、第二次世界大戦後のGHQの占領政策によって天皇行事・国事行為から切り離される形で改められたそうです。


11月23日という日付に深い意味はない

新嘗祭は1872年(明治4年)までは、旧暦11月(新暦では11月下旬から1月上旬ごろ)の2回目の卯の日に行われていたそうです。しかし、1873年(明治5年)に太陽暦(グレゴリオ暦)が導入され、旧暦のままでは翌年1月になり都合が悪いということで、新暦11月の2回目の卯の日に行うことにしたそうです。


その日がたまたま11月23日だっただけのことだそうですが、なぜか翌年の1874年(明治6年)からは、固定して行われるようになったそうです。


日本の「 勤労感謝の日 」ではなく「 メーデー 」

そうなんです、どうも調べてみたらアメリカのレイバー・デーは、日本のメーデーにあたるということが判りました。


アメリカの歴史的背景により、国際的な労働者の日であるメーデーと揃えることができなかったため、独自の労働者の日となるレイバー・デーを制定したということですね。


まとめ

今回、アメリカのレイバー・デーについて調べることにより、日本の勤労感謝の日についても知ることができました。


まさか勤労感謝の日が国家神道による天皇行事だったとは。。。本当にビックリ!(◎_◎;)


ただ単純に労働に感謝する日じゃなかったんですね(((*>д<*)))